リクルート事件とは?戦後の汚職事件

どうも、りかちゅうです。

リクナビやらホットペッパー、ゼクシィなどのサービス展開しているリクルート。誰もが知ってる有名企業で売上もすごいですよね。ですがそのリクルートにらとあるスキャンダルがあるんです。スキャンダルの名は「リクルート事件」聞いたことある人いたりしますか?もしいたら嬉しい限りです!ただリクルート事件ってなんやねん?いい加減ネタにしてるなら教えろよとなってる方ももしやいるかもしれないので、この記事ではリクルート事件について解説しちゃいたいと思います!

リクルート事件の概要

まずはリクルート事件について簡単に説明したいと思います!リクルート事件とは1988年から1989年にかけての汚職事件です。戦後最大の汚職事件だったそうです。ちなみに事件の内容は賄賂です。その当時のリクルートの社長こと江副造正(えぞえひろまさ)さんが未公開株を政治家に渡したことです。その結果当時の内閣こと竹下登内閣は総辞職し、江副さんはリクルートの社長を退任しました。

リクルート事件が起こったきっかけ

以上がリクルート事件のざっくりとした概要です。これだけかよ。もっと真面目に説明しろよって?安心してください。もちろんしますよ。

1.リクルートの未公開株

リクルート事件について知るにはまず概要にも書かれている未公開株について知らないといけないです。未公開株とは文字通り株式市場に公開されていない企業の株です。それで江副さんはその未公開株を当時の議員にあげたことが事件のきっかけとなりますが、あげるということは議員にメリットがあるかが肝心ですよね?もしメリットなかったらそんは取り引きなんて発生しないですし。正直に言うと未公開株はお金が儲かりやすいんです。

株式市場に関しては上場した初めはほとんどの確率で株の値段が上がります。もちろん例外もありますが。それ故に議員は未公開株をもらったら相当な利益を得る可能性が高くなるということです。ですが、これは明らかに賄賂です。政治家としてはアウトな行為と断言できます!

2.江副さんの欲

政治家も政治家ですけど江副さんもそんなことするなよ。社長として失格だろ。ふざけるな。となりますよね。ただ江副さんがこの賄賂に手を染めたのはとある欲があったからです。要は欲望故に犯した事件ということです。ということでその欲というものについて話したいと思います。

その当時江副さんはクルートが政治家に取り入れたい。安定した地位を確立したいという考えがありました。理由は他社に追い越されてリクルートは潰れるかもという危機感があったからです。やはり会社を長く続けたいというのは経営者の感情としてあるものだと思われます。ですが、この気持ちが事件のきっかけとなってしまいました。

思い悩んでいた江添さんは1984年から当時の大物政治家や財界の有名人に対して未公開株を与えました。ちなみにどこの会社の株かと言いますとリクルートの子会社でもあったリクルートコスモスです。リクルート・コスモスの事業内容は不動産販売やら仲介です。もちろんこの行為はバレたら逮捕確定です!それなのに江副さんはこの未公開株を藤波孝生元官房長官をはじめ100人の政治家に渡しました。なんか欲望って怖いですよね。犯罪を犯してまで叶えたいなんて思ってしまうんですから。

そんな感想はさて置き、1986年にリクルート・コスモスの株が株式公開されました。そのため、一般の人も買えるようになりました。株価としての動きはリクルートの子会社だけあって株価は高騰しました。それ故にあげた人の株による利益は全額6億円だそうです。これくらいのお金欲しいですね。

3.事件の発覚

6億円の利益を得た政治家たちはリクルートに対して有利な方向に進めました。そりゃ当然ですよね。江副さんのおかげで大金を得たんですから。それ故にリクルートは大いに発展を成し遂げました。ですが、そんな幸せも長続きはしません。この悪行は1988年にスクープされバレてしまいます。それで肝心なのはなんでバレたんだよ?って所だと思われます。今から説明します!

時は1988年6月18日。川崎駅周辺を再開発をするために川崎市役所の人に対してリクルートコスモスの株が譲渡されたということが朝日新聞に載せられてしまいました。そのせいで、みんなは政治家に対して不信感を持ち、疑いの目をかけるようになります。

その後、マスコミ取材によって元首相の中曽根康弘、その当時の首相竹下登、のちの首相である宮澤喜一、安倍晋三の父親である安倍晋太郎、渡辺美智雄など約100人の政治家がリクルート・コスモスの未公開株で利益を得ていたことが徐々に発覚していきました。トップのみんなが賄賂をしていたということからこの汚職は過去にないくらい大規模な汚職だったそうです。

ここまできたら自民党以外の野党はかなりバッシングしました。当たり前ですが自民党の政治家や江副さんを追い詰めていきます。ですが江副さんは追い詰めから解放されたいために野党の政治家に対しても賄賂行為をしたそうです。江副さんにとってはピンチでしかないですよね。たとえ悪行であろうと。さらに、追い詰めている瞬間をとった映像が日本テレビにまで放映されていました。テレビでの内容は政治家と江副さんの生々しい賄賂のシーンです。国民の皆さんは激怒やら失望していたそうです。

4.当事者の判決

もちろんここまでの汚職事件だから当事者は収賄罪で起訴されました。収賄罪とは政治家や公務員などが職務の際に賄賂を受けたり、約束したりした結果、不正な行為へと発展した際に発生する罪です。

起訴されたのは江副さん含めた12人だったそうです。江副さんの判決内容は執行猶予5年の懲役3年でした。また、その他の人達みんな有罪判決でした。しかし、竹下登含め大物政治家たちは検察も追求することなくみんな不起訴で終わりました。なんか不平等ですね。ただ竹下内閣は不起訴という結論になったので総辞職を決意しました。その後、宇野宗佑が首相になりますが、女性スキャンダルで総辞職してしまいました。その当時の自民党はオワコンですね。

5.事件後の改革

こんな大騒動が起きたからには国は反省をし、反省したことを実行しないといけません。さもないと国民からの信用は取り戻せません。

そこで、1990年代に入ると小選挙区比例代表並立制だけでなく、政党助成金の創始、政治家や官僚たちの資産や年収を親や兄などの一親等まで公開しないといけないというルールを作りました。また、公職選挙法も改訂されました。改訂した内容は執行猶予付きの判決を受けても失職させると改訂しました。

もちろん自民党は崩壊したよね?

そりゃそうですよ。政治家だって汚職事件を犯したんですから。しかもリクルート事件だけじゃなくて竹下内閣は消費税の導入など国民には負担になるようなことをしたのもあって自民党を支持する人は大幅に減少し、1989年の参議院の通常選挙で大敗しました。そのため、自民党は公明党と連立政権を組むことをせざる得ない状況でした。

リクルートはどんな状況だったの?

政治の方もゴダゴダでしたがリクルートの方も大騒動どころか大打撃でしたね。借金なんて1兆5000億円も抱えましたからね。借金に関しては別の要因もありますが。普通の会社なら潰れて当然です。実際に江副さんがリクルートから去った時「江副さんがいないとリクルートはダメだ」「会社潰れるだろ?」みたいな発言もありましたしね。ですが、リクルートはその後10余年で返済をしました。それまで色々ありましたが強者でしかないですね。一旦信用を失ってもなんとか持ち越す力。到底できません。この話の詳細は別記事にて話します!

リクルート事件に関する本がある?

はい!実はリクルート事件に関する本があるんです!題名は『リクルート事件・江副作正の真実』です。しかも当事者の江副さんが書いた本でもあります。

おそらく江副さんは自分の失敗談やそこから学んだことを世に知らせたいことからこの本を書いたのかと思われます。

どうやら、リクルート事件発覚のことやらその当時の心情が書かれているようです。私自身まだ読めてないので読める時いつしかブックレビューしたいと思います!もし読みたい人がいたら読んでみてください!

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まとめ

いかがでしたか?以下がリクルート事件です。この件に関しては私の意見を言いたいと思います。りかちゅうの持論なだけあって。思うことは2つあります。

1つ目は欲望の恐ろしさです。江副さんは会社のステータスをあげたいから悪事に手を染めてしまいました。おそらくこの事件は江副さんが欲を抑えられたらなかったかと思われます。なぜなら今回の賄賂の目的は欲求の解消だからです。要は欲望に手を染めすぎたら悪事をしても省みることが出来なくなるということです。みなさん自身冷静になれば自分はやらないだなんて思うかもしれませんが一線超えたら江副さんのようなことしてもおかしくはないですよ。私自身も気をつけるべき点ですが。

2つ目は判決の不平等さです。確かに江副さんは悪いことをしました。ですが、それを受け取った政治家も悪いです。それなのに江副さんは起訴されて有罪、竹下登含め有名な政治家は不起訴で罪はない。どういうことだと思いました。正直に言うと渡した側ももらった側も同じくらいの罪です。それなのに政治家は公的な罪はない。苛立ちを感じました。ぶっちゃけたこと言うと竹下登は総辞職しただけで法的に前科持ちという肩書にはなりませんからね。江副さんは前科持ちとなるのに。政治家だから何とかなるみたいな世の中って不平等ですね。

以上が私の思うことです。みなさんも色んな意見がありますが少しでも共感してくれたら嬉しいです!最後まで読んでいただきありがとうございました。

りかちゅう